161・162日目 福井県若狭町~福井市
161日目
この日はずっと雨だったので、温泉施設に入ってゆっくりと暖まる。
温泉から上がった後も、休憩室でひたすらのんびり。
15時頃、昨日出会った日本一周チャリダーの「森のかいと」君が合流。
一緒に道の駅で語り合い、そのまま一緒に野宿。
何だかこうやって誰かと一緒に夜を過ごすのも久しぶりだなぁ。
かいと君とは、旅を始めたきっかけも、これまでの人生経験も、元々の性格もかなり違っていて面白い。
かいと君は、明日明後日それ以降のルートや宿泊場所をキッチリ考える。その横で、僕は明日は明日の風が吹くさ、と何も決めずに好きに走って適当に野営すればいいやと考える。
同じ旅人でも、こうも違うものかと感心する。
しかし、「自分の好きなように、今やりたいことを全力でやる」という心意気は、二人とも共通していた。
162日目
道の駅で一緒に朝を過ごし、かいと君をお見送りしてから僕もスタート。
折角なので三方五湖を回ろうと思い、湖畔へ。
雨の影響か、かなり霧が出ていた。
進んでいくと、合掌造り舟屋が出現。
ちょっと今も使われているのか微妙な感じだが、合掌造りが適用されているということは、やはり豪雪地帯であることが伺える。
そのまま進むと、とある神社が現れる。
どこにでもあるような小さな神社なのだか、何故か猛烈に目を引かれ、引き寄せられるようにお参りをした。
三方五湖周遊道路に突入。
歩行者・自転車のみの道路となっており、非常に静かでアップダウンも少なく走りやすい。
水面に映る風景が美しく、写真には収められなかったものの、野鳥も多く生息していた。
若狭町は自転車が盛んなのか、サイクリングロードがあちこちにあった。旅が終わったらまた走りに行きたいな。
敦賀方面へ、若狭路を走る。
水田の間を一直線に貫く若狭路。これが真冬は一面の銀世界に変わると想像すると、面白い。
そして、若狭地域の終着点、敦賀へ。
この敦賀港付近の雰囲気はとても好き。
ここから福井市方面に向かうのだが、敦賀~越前を結ぶ国道8号線はとんでもない自転車・歩行者殺しのデスロード。どちらの車線にも路肩は存在せず、道端も大型車1台分程。更には、左車線側は断崖絶壁であり、もし落ちたりしたら即死だろう。そんな道が10km以上続き、かつアップダウンもあるので、絶対に避けるべき道路だ(詳しいのは二年前に知らずに通って死ぬ思いをしたから)。
なので、ここは国道476号線を使って山越えのルートを選択。木の芽峠という、そこそこの峠を越えていく。
峠の途中、車のナンバープレートが草むらに落ちているのを発見。
正規の方法で外されたようには見えなかったので、とりあえず#9110に通報し、詳しい位置情報を提供して後は警察の方にお任せした。
峠を越え、若狭から福井平野へ。
越前市に入ると、遠くに雪を被った北アルプスが。
ちょっと写真だと分かりにくいかな。
雪を被った山々を見ると、なんだか懐かしい気分になる。
近畿以西には標高2000mを越える山が存在しないので、この風景は見ることがない。
群馬県育ち、長野県在住経験のある僕にとっては普通の風景だったが、長い間西の方に居たことでこの風景の特殊さを理解した。
今日はこのまま、福井市まで進み野営。