日本一周自転車旅を決意するまで
新卒入社の会社を二年で退職し、合計3000ｋｍの自転車旅に出る
大学をストレートで卒業し、「東京でも地元（群馬）でもない場所に転居したいな～」という軽い気持ちで長野県にある会社に内定し、長野県に移住しました。
就活しているときは自分のやりたいことや得意なことなどを何一つ考えず、テキトーに就活してました。その結果かはわかりませんが、いざ社会人になってみたら全く向いてない仕事を行う日々を過ごすことに。職場の人間関係も悪く、新天地のため友達も０人（今は少しできました）。毎日毎日、「仕事辞めたい」「仕事を辞められたらどれだけ幸せなんだろう」と思いながら働いていました。
何度も「もう転職しよう」と決めて転職を試みましたが、相談した親や知り合いの反対を受けたりして尻込みを起こし、結局行動できずにいました。
そして、気が付いたらうつ病になり全く仕事が手につかなくなってしまいました。
休職→退職に至り、うつ病の回復に専念していました。
うつ病が回復した頃、ふと、ずっと趣味としていた自転車で旅をしてみたいと思い、装備を整え思い切って1000ｋｍの旅に出ました。
おおまかなルート：長野→岐阜→愛知→静岡→東京→群馬→長野（約2週間）
この旅の中で様々な人と出会い、旅の楽しさを知りました。
私の中で旅の醍醐味は3つにまとまりました。
- 見たことない景色・風景
- ご飯（郷土料理など）
- 旅先での出会い
帰宅後、新しい就職先を探そうとしていましたがなぜか煮え切らない感じが続きました。そして「もう一回旅がしたい…。」という感情が渦巻き耐えられなくなって、ある日「そうだ！！サイクリストの聖地と名高い『しまなみ海道』に行こう！！！」と軽い気持ちでしまなみ海道を目指して家を後にしました。そして2000ｋｍの旅へ。
おおまかなルート：長野→岐阜→滋賀→京都→奈良→大阪→兵庫→岡山→広島→島根→鳥取→福井→石川→富山→岐阜→長野（約3週間）
この旅をしているときに出会った人やとある出来事により、「どうしても自転車日本一周がしたい！！」という気持ちが芽生えました。
2000ｋｍ旅の最中、自転車日本一周中の旅人と出会う
愛媛県、島根県、富山県にてそれぞれ自転車で日本一周してる旅人３人と出会いました。
その中でも、島根県のゲストハウスで出会った旅人は自分より年下の女の子でした。その子の話を聞いたりしているうちに、なんてカッコいいんだろう…と憧れのような感情を抱き、「自分も日本一周がしてみたい」と思い始めました。と同時に、「目的の無い旅」をしている自分にすごく劣等感を感じました。
今まで何か自分で目標を掲げて頑張るということをあまりしてこなかった私は、「何か目標を掲げた旅をしてみたい」と思うようになりました。
しかし、日本一周をするとなるとこれからお金を貯めなければなれないし、その上定職には就けないし、キャリアを2年くらい潰して空白にしてまでやることなのか…？旅に出たとして、帰ってきて2年もキャリア空っぽの奴に就職先なんて見つかるのか…？などの悩みが出てきました。
結局、「そんなバカなこと言ってないで帰ったら普通に仕事探そう…」と諦めていました。そんな暗い気持ちを持ちながら、とりあえずこの旅を終わらせなきゃと自転車を漕ぎ続けていました。その時は兵庫県北部の但馬地区という峠だらけでキツイところを走っていました。峠をヒーヒー言いながら登っているとき、ふと私の横をバイクがゆっっっくり抜かしてきました。そのバイクは”日本一周中”という看板を掲げていて、運転手が私の方に振り向きながら親指を立て
「頑張ってください！！！」
と声をかけてきたのです。
私はハッとなり、今までに味わったことのないような感情が渦を巻き、思わず少し泣いてしまいました。なぜ涙が流れたのかは今でもわかりません、、、
その時、やっぱり僕は日本一周がしたい！この気持ちを殺すことはできない！！
と日本一周自転車旅を決意しました。
旅を決めて
…と、おおよそこんな経緯で日本一周自転車旅を決意しました。
この後、実家の親の猛反対を受けたり（当たり前）しましたがそのお話はまた別の記事で書きます。
「やらない後悔よりやる後悔」という言葉はよく耳にします。
私の場合、この旅を諦めて普通に働いていたとしたら、絶対に過去の選択を悔やんで自分のことが大嫌いになると確信しています。
自分のことを嫌いながら生きるなんて、この上ない苦痛だと思います。
だからこそ、家族や他人から批判されようとも、世間的地位が落ちようとも、自分のことを大好きになるような人生選択をしようと決意しました。
長々と書いてしまいましたが、ここまで読んで下さってありがとうございました。
